劔岳 点の記を見ました。この映画は明治40年ごろ、日本地図完成のために測量手柴崎が富山の未踏峰の劔岳登頂を目指す話です。
この映画のすごいところは、監督さん、役者さん、スタッフのみなさんが、撮影のために、実際に機材を背負って山に登り、3000Mの現場で撮影を行っていることです。撮影は2年、200日にもわたり、山を歩き撮影をしている。撮り方のスケジュールもほぼ台本どおりの順番に撮っているらしく、何時間もかけて歩いて、1カットしかとらないという日もある。
監督の木村大作さんは、1939年生まれだそうなので、今年で70歳!ずっと映画のキャメラマンとして半世紀ものキャリアを積み、自分がやりたいように撮るために、はじめて監督に挑戦しています。木村大作さんは演出はできないと、9時間かけて撮影現場に行きそのまま撮影に入る、そうすれば柴崎さんや長次郎さんの気持になっているのではないかと、役者さんに自然な演技ができるような状況と場所をプレゼントしているそうです。「自然を撮らせたら、木村さんが一番だと思います。」と原作者、新田次郎の息子の藤原正彦さんも言われている通り、季節ごとにみせる山々の映像が、信じられないぐらいに美しいです。またその中で立つ、浅野忠信さんや香川照之さんの立ち姿は、台詞すらいらないように感じます。
物語の柴崎さんは測量手という軍の地図を作成する仕事をしている。山に登り、測量のデータ記録する。この映画自体が、測量手柴崎さんのストーリーとオーバーラップしているように感じた。木村さんも山に登り、時には天候が悪くて1週間待ち続けて、映画を撮る。山の絵、物語を記録する。
「人がどう評価しようとも、何をしたかではなく、何のためにそれをしたかが大事です。悔いなくやり遂げることが大切だと思います」
役所広司演じる古田が、物語の中で柴崎にこんな手紙を書いている。それがそのまま映画制作のメッセージになっていたのではないとか思いました。もう1回映画館で見ようか。
メイキング映像も必見です。
tags:山
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